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神式の式次第は?


●神式の葬儀では玉串奉奠を行う


1.手水(ちょうず)の儀
  身を清めてから会場に入る神道の儀式です。会場の入ロに用意されてある桶に入った水をひしゃくで汲み、手と
  ロを清め、用意された懐紙でぬぐいます。
  最近ではこのような儀式も省略され、入ロに桶とひしゃくが置かれているだけという場合もあります。

2.参列者着席  
  席順は仏式と同じで、祭壇の右側に喪主や遺族、近親者が、左側に世話役代表、各世話役、友人、知人、会社
  関係者が座ります。
  喪主や遺族は、正式には神職者に続いて入場するのですが、最近では、式が始まる前に着席していることが多
  くなっています。
  一般参列者は、一般用に設けられた席に到着順に前から座ります。

3.斎主、遺族入場  
  式の開始時刻になりますと、係員に案内されて斎主、斎員、楽員、喪主、遺族が入場します。参列者一同は、頭
  を下げますが、椅子席の場合は起立して、畳敷の場合は座ったままでかまいません。

4.開式の辞  
  司会者が「ただいまより故○○○○殿の葬場祭をとり行います」と開式を告げます。

5.修祓の儀・斎主一拝  
  斎主が、会場、棺、供物、斎員や参列者の順次に祓い清めます。参列者は深く頭を下げてお祓いを受けます。
  次に斎主は、祭壇に向かって一拝します。参列者も斎主にならって深く礼をします。

6.献饌・奉幣  
  楽員が楽を奏でるなかで、斎員が三方に用意されている神饌(しんせん)や幣帛(へいはく)を供えます。参列者
  は静かにこれを見守っています。

7.祭詞奏上 
  仏式の引導渡しにあたるもので、故人の経歴や人柄、功績などを斎主が述べ、そうした故人が祖霊となって遺
  族を見守ってくれるよう

8.誄詞奏上  
  楽員によって、故人の霊を慰める楽が奏でられるなかで、斎員が故人の略歴を奏上します。参列者は静かに聞
  き、故人を偲びます。

9.弔辞  
  司会者によって、弔辞の朗読が告げられます。弔辞は二~三名の人によって捧げられます。名前を呼ばれた
  人は祭壇の前で朗読し、終わると祭壇に供えます。

10.弔電披露  
  司会者によって弔電が披露されますが、仏式と同様に初めの二~三の弔電は全文を読みますが、残りは省略
  することを断り差出人の名のみを読みあげます。

11.玉串奉奠  
  仏式の焼香にあたるもので、まず斎主が行い、祭壇のわきにひかえ、参列者に玉串を渡します。続いて喪主、
  遺族、近親者と故人と縁の深かった順に玉 串を霊前に捧げます。一般会葬者は、席順に前から進み出て、玉
  串奉奠を行いますが、場合によっては、玉 串奉奠は遺族や近親者のみで、一般の会葬者は祭壇の前で拝礼を
  行うだけということもあります。また、葬場祭と別に告別式を行うときは、一般会葬葬者は告別式で行います。

12.撤幣・撤饌  
  楽員が楽を奏でるなかで、斎主は、供えた神饌と幣帛を下げます。

13.神職者退場  
  斎主が霊前に向かって一拝します。このとき参列者一同も一拝します。神職者は退場しますが、一同は深く礼
  をして見送ります。

14.閉式の辞  
  司会者によって「これで○○○○殿の葬儀祭を終了いたします」と告げられます。一般会葬者は、出棺を待つために
  会場を出て門口で待ちます。

 なお、告別式を別に行うときは、このあと告別式となり、一般会葬者が玉串を奉奠します。


●神式の式次第(例)

式の流れ 遺族 一般会葬者
受付開始 ●式の三十分前には受付を開始 ●式開始の十分前には受付をすます
手水(ちょうず)の儀 ●手水の儀を行い、待機する ●入り口で手と口を清めて入場
神職者・遺族入場 ●神職者に続いて入場、着席する ●一礼して迎える
開式の辞 ●司会者が開式を告げる
修祓(しゅうばつ)の儀・斎主一拝 ●斎主にならって拝礼 ●斎主にならって拝礼
献饌(けんせん)・奉幣 ●静かに見守る ●静かに見守る
祭祀奏上誄詞(しのびうた) ●静かに拝聴 ●静かに拝聴
弔辞 ●司会者は朗読者の名を呼ぶ ●指名された人が弔辞を読む
弔電披露 ●司会者は弔電を読み上げる ●静かに拝聴する
玉串奉奠(たまぐしほうてん) ●喪主から順に、玉串を受けとり、霊前に捧げる ●遺族に続いて、霊前に玉串を捧げる
撤幣・撤饌 ●斎主にならって拝礼 ●斎主にならって拝礼
神職者退場 ●一礼して見送る ●一礼して見送る
閉式の辞 ●司会者が閉式を告げる
式終了後 ●出棺の儀式に移る ●退席し、霊柩車のわきで出棺を待つ


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