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香典は通夜と告別式、どちらに持参?


●通夜と告別式の両方に列席の場合は通夜に持参する

 
 どちらが正しいというよりも自然な姿として、最初に弔問したときに差し出すのが常識です。この場合、翌日の告別式では、住所と氏名を受付で記帳し、二度にわたって香典を出す必要はありません。 



●香典の金額はどのくらい?


 月収の3~4%が目安。ただし故人との間柄を考えて決めましょう。

 香典は霊前に供えるもの、そして遺族への慰めの気持ちを含んでいるので、故人や遺族との間柄によって変わってきます。

 相場は親族が10000円、勤務先の上司や友人、隣人なら5000円、 同僚の家族や友人の家族なら3000円くらいです。両親に対しては10万円包む場合もあります。

 勤務先の方なら上司 より多いと失礼になるので気をつけましょう。また連名にする場合は一人1000円くらいでもOKです。
 新札はあらかじめ準備していたように思われるのでNG。 新札しかない場合は一度半分に折ってから袋に入れましょう。



●表書きは?


 仏教式なら表書きは「御霊前」「御香典」、キリスト教式なら「御花料」 、 神道式なら「玉串料」と宗教によって違ってくるので注意しましょう。 どの宗教にも使えるのが「御霊前」なので、迷ったときはこれに。

 通夜と告別式のいずれの場合でも、香典として贈るなら表書きは同じです。

 筆ペンの薄墨を使うのが正式ですが、普通の墨でも構いません。 表に名前をフルネームで記入し、中袋の表に金額(金三千円也など)、その裏に住所と氏名を書きます。

 連名にする場合は表に「代表者の名前 他○名」と記入し、中袋に残りの人たちの住所・氏名を記入します。

 新札はあらかじめ準備していたように思われるのでNG。新札しかない場合は一度半分に折ってから袋に入れましょう。

 「御霊前」はどの宗教にも使える表書きです。肩書きや所属も記すと喪家はわかりやすくて便利です。



●水引は?


 水引は「繰り返さない」という意味がある結び切りを使います。

 色は基本的に黒と白、または銀一色のものを選びましょう。

 ちなみに 白一色は神式、蓮の花が印刷されているものは仏式用です。

 印刷された水引はあくまで略式なので、水引をきちんと結んだものを選び たいものですね



●包み方は?


 袋の裏側の重ね方はご祝儀と反対で、下側を折ってから上側を折る ので間違わないように。

 ふくさの使い方もご祝儀とは異なるので 注意しましょう。

◆上包みの折り方(左)
◆中包みの折り方(右)
◆包みふくさの使い方



●香典の渡し方は?


 包みが係の人に向くようにていねいに差し出す

 本来はふくさに包んで持参し、ふくさをとってから霊前に供えるものですが、最近はポケットやバッグに入れて受付で渡すことが多いようです。

 いずれにしても「御霊前にお供えください」のひと言を添え、香典の包みが、係の人に読める方向に向きをかえてから出します。差し出す前に、住所、氏名また包みのなかに金包みが入っているかを確認しておきます。



●通夜にも葬儀にも参列できないときは郵送する


 都合で、通夜に葬儀にも参列できない場合は、香典を電報為替か現金書留で送ります。現金書留にするなら香典袋に住所、氏名、金額を書き、お悔やみの手紙も同封できますから弔意と遺族へのお悔やみの言葉を添えましょう。


COLUMN

香典に新札を使ってはいけない?
 
 訃報は急に飛び込んできますから,「この日のために用意しておいた」と誤解されないよう新札を使うことはしません。ただ霊前に供えるものですから,あまり汚い札では失礼になります。新札の場合は,折り目を入れるなどして形だけ新札でないようにします。


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