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新築・開業・その他のお祝い


●家を新築する場合は?

ご迷惑をかける近所へのあいさつを忘れずに


 かつては一生に三度家を建てるものと言われていましたが、昨今の住宅事情から考えると、日本では一生に一度自分の家を持てるかどうかというところ。それだけに、家を購入したり新築するのは、自分にとっても家族にとっても、人生の一大事業となるはずです。喜びもひとしおでしょうが、そのぶんの気苦労もあるので、一つひとつ対処していくようにしましょう。

  まず、初めに行われる地鎮祭は、敷地を清めて地の神を鎮める儀式。近くの神社の神官に、工事が無事完了するように、また、家が長く繁栄するようにお祓いをしてもらいます。祭事に必要なものは神官や建築業者が手配してくれますが、米や塩、野菜、くだものや酒などのお供えものは施主の手で揃えます。必要なお供えは神官にたずねるのがいいでしょう。神宮へは、「御礼」と「お車代」を包んで渡し、建築業社の人たちにもご祝儀を出します。ご祝儀は、棟梁には普通の大工の三倍程度包むのが相場です。地鎮祭が終わったら、ご近所に工事を始める旨を伝え、ご迷惑をかけるお詫びと併せてあいさつにまわります。

 次の棟上げ式は、建てる家の規模にふさわしい式に。大きな建てものなら派手めに、ごく庶民的な住宅なら豪勢な棟上げ式を行うのはふさわしくありません。このほか、建築業社と相談して時期や参加者の人数、またご祝儀の額などを決めます。料理やお酒も用意しますが、最近は職人が車で来るケースが多いので、酒瓶を持ち帰れるようにするのもいいでしょう。このとき、ご近所からお祝いをいただくこともあるでしょうから、あらかじめ料理などは多めに用意しておくほうが賢明です。近頃は、これらの儀式いっさいまで設計事務所で請負ってくれるケースも多いようです。

  最後は、新築披露。身内はもとより、親しい人、お世話になった人たちを招いて新しい家を披露します。家を見てもらうという主旨から、明るいうちに披露するのが常識。もてなしの方法は、サンドイッチなどの軽食を用意する程度で十分です。


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