冠婚葬祭Q&A マナー辞典 > 慶事のマナー > 慶事のマナー > パーティの心得
招待状に服装の断りがある場合には、それに従うことが原則です。ない場合は、 招待主にたずねてみるのが、最善の方法でしょう。
宮中晩餐会などの国賓レベルの方が列席するパーティ以外では、第一礼装はまず必要ありません。正式礼装が必要なのは、結婚式の当事者側になったときと皇族などが列席する章などの授与式くらいです。一般には、諸外国の人たちとのレセプションでも多くが平服、格式をもたせるときは、準礼装か略礼装が普通です。
準礼装とは、昼間なら男性は縞のズボンに黒の上着を着るかブラックスーツ、女性はセミアフタヌーンドレス。夜なら男性はタキシードかブラックスーツに蝶ネクタイ、女性はセミイブニングかカクテルドレスです。和装にするなら、訪問着か無地、夜には緞子縮緬や綸子などの光沢のある生地にはっきりした柄行きの訪問着を。
略礼装は、男性はダークスーツ、夜はシルク混紡の光沢のあるソーシャルスーツに蝶ネクタイが、女性はインフォーマルドレス、夜はディナードレスがふさわしいでしょう。和装なら、付け下げ程度で。流行の新しい着物は、夜のドレスに匹敵する装いと考えるといいでしょう。平服なら、スポーティなものやラフなものは避けて、男性は上下揃いのドレッシーな色柄のスーツに、女性はおしゃれな外出着を。夜には、多少派手なアクセサリーなどで楽しく装うのがコツです。
服装のマナーは、パーティの意味合いを考慮すること。プライベートな会なら格式ばる必要はありませんが、公的なものならどの程度の格式に揃えるかがポイントになります。式典の要素が多ければ気品と格式を、遊びの要素が多いなら楽しくリラックスした雰囲気に着分ける必要があるでしょう。また、立場をわきまえるのも大切で す。主役や主賓以外の場合、つまり祝う立場なら主賓や主役より控えめに、もてなす立場なら格式は調えても色柄を抑えるなど、分相応な装いをするのがおしゃれのマナー、 センスです。もう一つ、同伴者との服装を同格に。服装については、「すべて調和」と心得ておけばまず間違いはありません。
会場に入ったら、まず主役や招待主、主賓などにもあいさつをします。顔見知り の方だけでなく、面識のない方にも声をかけたりして、一人でも多くの人たちと会話をするように心がけましょう。そのために、自己紹介するか知人に紹介してもらって話します。同じ人ばかりと話したり、一人を独占することはタブーです。知人同士を紹介して、どんどん輪を広げていくようにしましょう。スピーチのあいだは、自分たちの会話を一旦止めて、聞くことも大切です。
帰るときには、招待者にあいさつしますが、翌日にでも招待者へお礼のメッセージカードを送り、楽しい時間の感想とお礼をします。
なお、プレゼントは会費制のパーティにはとくに必要ありませんが、招待の場合には、事前にお祝いを贈るかパーティに見合う金品を当日持参するようにしましょう。