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贈る時期と贈り方、贈る範囲は?

中元・歳暮は日頃の感謝を込めて贈る

 
日頃お世話になっている方へ感謝の気持ちを込め、またご無沙汰している方へのあいさつも兼ねて交流を深める目的の贈りものがお中元・お歳暮の習慣です。儀礼的なお中元・お歳暮もありますが、最近は若い世代を中心に、欧米のように個人的なギフトとして定着しつつあるようです。
 お中元・お歳暮がほかのギフトと違うところは、贈る時期が決まっていること。お中元ならば、六月下旬から七月十五日までに贈ります。ただし、旧盆の習慣のある関西などでは、一か月遅れの八月十五日までに贈ればいいでしょう。また、お歳暮は十二月に入ってから二十五日くらいまでに届くようにしたいものです。大切なのは相手への思いやりですから、贈る相手の習慣に合わせて、臨機応変に対応するのが好ましいでしょう。かけ紙はのしのついた紅白の蝶結びで、表書きは「御中元」「御歳暮」とします。
 とくにお世話になった方には都合を聞いたうえで持参し、日頃のお礼を伝えたいものです。しかし、最近ではギフト店やデパートなどから配送してもらうのが主流。託送するときには、別便で送り状を出すことを忘れないようにしましょう。送り状にはあいさつのほかに、いつ、何を、どの店から贈ったのか、配送会社はどこかなど、できるだけ詳しく書き添えます。また、送り状は品物が到着する前に届くように早めに出すことが大切です。

負担になるだけの義理の贈り物にならないように

 お中元・お歳暮を贈る先は日頃お世話になっている方々、例えば実家の親、親戚、仲人、恩師、主治医、先輩、お得意先、大家さん(管理人)などが考えられます。職場の上司などに贈る場合は、贈りもののやりとりを廃止しているところや慣習としてやらないところもありますので、職場の習慣に従うべきでしょう。また、職場内の贈答は、そこでの常識に合わせるように努めます。
 しかし、これまでおつき合いしていただいた方々すべてに贈るとなると、年々その数は増してゆき、経済的な負担ばかりが増えてしまいます。感謝の気持ちを忘れて義理だけの贈りものになってしまうと、自分ばかりか相手の方にとっても負担になります。逆に、お世話になっているのに日頃はご無沙汰している人や礼を尽くさなければならない人に、年一~二回のごあいさつですむのなら、かえって合理的な習慣かもしれません。誰に贈るか決まりはありませんから、前年の例にならう前に、もう一度相手との関係を見直して、自分らしいおつき合いの方法を考えてみるといいでしょう。












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