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先方に伺うときのマナー、手渡すときのマナーは?

謙遜でなく心を込めて選んだことを伝える


 贈りものを渡す場合に、謙遜とはいえ「つまらないものですが」と前置きするのは疑問です。むしろ「おいしいお菓子を見つけましたので、ぜひ召し上がっていただきたくて」と、心を込めて選んだ贈りものであることを伝えたほうがより気持ちが伝わります。謙遜は必ずしも美徳ではないのです。気持ちを素直に表現することは、贈りもの上手になるいちばんの秘訣と言えるでしょう。
 また、直接伺うときには事前に電話や手紙で先方の都合をたずねて、日時を約束しておくのがエチケット。改まった訪問なら、一週間くらい前に連絡しておきましょう。結婚式などの慶事のお祝いは大安や友引の日柄をみて届ける心配りも必要です。反対に、葬儀などの弔事に関する贈答は友引を避けるのがしきたりです。

威儀を正して贈る場合はしきたりにのっとって

 贈りものは、できれば配送などで人任せにするのではなく、持参したいもの。手みやげ、おすそ分けを除いて、品物は風呂敷に包んで持参し、中の品だけを出して先方に渡します。ただし、ていねいに威儀を正して贈る場合は、品物をお盆に載せて袱紗をかけてから、風呂敷に包んで持参を。もちろん、店の包装紙などは取り除いた状態にするのが正式な方法です。包装紙がかかっていてもいい場合は、手みやげなどの軽い贈りもの。風呂敷や袱紗は、贈答の目的によって使い分けます。先方に差し出すときは、風呂敷から出して口上を述べてから袱紗を取り除き、盆ごと先方に向けて差し出します。袱紗は自分の手ではずして、表書きが先方の読める向きにして贈るようにします。もっとも、地域によっては袱紗をかけたままおくることもあります。
 このほか手みやげなどを手で渡す場合に、鉢植えなどの大きな品やナマモノは玄関先で渡します。この際「ごあいさつは後ほどにして、これはナマモノですので先に冷蔵庫へお入れください」などとひと言添える事を忘れないようにしましょう。


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