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ひな人形の飾り方は?

内裏びなの左右は地方の習慣や家庭の方針で


三月三日は、女の子の節句であるひな祭りの日です。この日、女の子のいる家ではひな人形を飾り、白酒や菱餅、桃の花を供えてお祝いをします。昨今ではひな人形も派手さが競われ、九段や十一段飾りなどが見られるようになりましたが、七段飾りが基本。飾り方としては最上段に内裏びな、二段目に三人官女、三段目には五人ばやしが並びます。続いて左大臣と右大臣が四段目、五段目の三人仕丁、御所軍や御駕籠、貝桶など婚礼調度品を六~七段目に飾り、舞踊人形なども下段や脇に並べます。内裏びなの左右の位置は、地方によって違いがあります。関東では、親王が向かって左、内親王が右ですが、関西では古くからの形どおり、左右が逆になります。どちらが正しいということは言えませんので、地方の習慣やそれぞれの家庭の方針に従って決めればいいでしょう。

飾りつけとあと片づけは子供と一緒に

飾るときは一~二週間くらいで、節句が終わったら、なるべく早く片付けるものとされています。これは、長い間飾っておくと娘が将来縁遠くなるという言い伝えのためですが、あと片づけの習慣を「早く」と教えるためだという説も。こういったこともふまえ、ひな人形の飾りつけとあと片づけは、ぜひ子供たちと一緒にしてモノを大切にする心を教えたいものです。また、片づけるときには、とくに顔の部分を中心に羽ばたきや新しいバラ筆などでほこりを払います。このあと顔を柔らかい薄紙で包んで、さらに衣装の形がくずれないよう全体を柔らかい和紙で包んで箱へ。人形用の防虫剤や乾燥剤を人形に触れないよう注意して同封し、湿気の少ない場所へ片づけるのが長く大切に保存する秘訣です。


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