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こんなとき、どうすればいい?

贈る時期を逃してしまったとき

 
 地方によって異なりますが、お中元やお歳暮は贈る時期がだいたい決まっています。お中元の場合は六月下旬から七月十五日までが全国的に一般的とされます。
 ただし関西地方や九州地方の一部では、一か月ほど遅れる場合もあります。これは、もともとお中元がお盆との関係が深い行事のため、お盆を迎えるのが七月の地域には七月に、八月の地域には八月に贈ってもかまいません。
 一般的には、七月十五日を過ぎた贈りものは「暑中御見舞」、八月に入って立秋を過ぎたら「残暑御見舞」として贈れば、まず問題ないでしょう。
 お歳暮は十二月に入ってから、できればあまりあわただしくない二十日くらいまでに贈ります。十二月中旬以降、年の瀬がおしせまってしまったら、お歳暮の代わりに「御年賀」として新年に贈ることもあります。さらに年が明けて時期を逃してしまった場合には、小正月を過ぎてから立春を迎えるまでの間に「寒中御見舞」として贈るといいでしょう。
 また、お中元やお歳暮のシーズンにこだわらず、日頃の感謝の気持ちを込めたカードを添えて親交を深めるためのギフトを贈るのも素敵な方法の一つです。

贈りたい相手が喪中のとき

 お中元・お歳暮はお祝いごとではないので、相手が喪中でも例年どおり贈ってかまいません。ただし、忌明け前なら時期をずらし、四十九日を過ぎてから「残暑見舞」や「寒中見舞」として贈るといいでしょう。
 残暑見舞い・寒中見舞いを贈る場合も、近くの方ならお伺いして、遠方なら遺族の方を慰める言葉を添えた手紙を出すのが好ましいでしょう。
 反対に、贈る側に不幸があった場合にも、忌明け過ぎに例年どおりお中元・お歳暮を贈ります。

届いた品物が破損していたとき

 お中元・お歳暮のシーズンは、日本中でいっせいに贈答品がやりとりされる時期ですから、ときには扱いがおろそかになることもあるようです。
 万が一届いた品物が破損していた場合、店やデパートから配送されてきたものならば、まずそちらの相談窓口や事故係に電話をして相談を。連絡を受けた相談窓口などがメーカーや配送会社に手配して最善の方法をとってくれるはずです。
 このような事故が起こったとしても、贈り主には連絡しないほうがいいと思われます。たとえ先方の不注意でなくても、気を遣わせてしまうだけなので、いらぬ心配をかけないようにするのが相手に対するエチケットであり、贈答のマナーといえます。

中元・歳暮を断るとき/断られたとき

 先方の好意や感謝の意がそのまま受け取れるようなお中元・お歳暮ならうれしいのですが、特別お世話をしたわけでもない相手からいただいたり、立場上受け取ることのできない場合もあります。とはいえ、そのまま送り返したり、受け取りを拒否すると角が立ってしまいます。今回だけは頂戴し、その代わり贈られた品と同額程度のものを「御中元」や「御歳暮」として贈ります。そのとき「今後このようなお心遣いは無用です」と手紙に書き添えておくようにします。そうすれば、先方も気づくでしょう。
 政治家や公務員、学校の先生などの公の立場にある人にお中元などを贈った場合、辞退されるケースがあります。これらの人たちは贈りものをむやみに受けてはいけないからです。相手も心苦しく感じつつお断りしているはずですから、こういったときには今後のおつき合いを大切に考え「心なくお贈りして申し訳ございませんでした」とお詫びの手紙を出すべきでしょう。また、賄賂と考えられる品は、開封しないよう注意が必要です。そのまま上から重ねて包装し、立場上いただけない旨を手紙に書いて返送するのが賢明です。

仲人への中元・歳暮で悩んだとき

 「仲人さんへのお中元・お歳暮は三年間」などと言われますが、もちろんそういう決まった儀礼があるわけではありません。結婚後のおつき合いの親疎の度合いで考えるのが適切でしょう。
 仲人は、いまの家庭が誕生するにあたってお世話をいただいた関わりの深い方。夫婦揃ってごあいさつしたいものです。といっても名誉媒酌人や表仲人というような挙式当日だけの形式上の仲人さんと一生のおつき合いをするのは双方にとって負担になることも。そんなところから三年間という区切りが言われてきたのではないかと思われます。
 たとえ、頼まれ仲人であっても、仲人さんが親しい間柄、または今後も人生の先輩として頼りにしていきたい、何らかの形で親交を持っていきたいと思うのであれば、三年といわず、心の向くままいつまでも交際を続けていけばいいでしょう。
 贈りものをやめる場合は、改まった申し出は不要ですが、四年目から音沙汰なしでは不自然です。年賀状や暑中見舞いで近況を伝えたり、旅先からおいしい食べものを贈るくらいの心遣いは忘れたくないものです。年に二回の贈りものが負担というのであれば、お中元を省略して一年のごあいさつをお歳暮ですませてもかまいません。その場合のお歳暮は少し高めのものを。
 つまり、三年とか一年というのではなく、お互いの関係に応じて、それにふさわしい季節のあいさつをすればいいのです。












 


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