冠婚葬祭Q&A マナー辞典 > 葬のマナー > 遺骨迎えと精進落とし > 精進落としの進め方は?
一般的に自宅で精進落としをしますが、ホテルや料理屋などで行うこともあります。また、精進落としのかわりに折詰と酒を配る例もあります。
精進落としの意味合いは、お世話になった人たちの労をねぎらうことですから、世話役や友人・知人など葬儀を手伝ってくれた人々に席に着いてもらいます。遺族はもてなしの側に立ち、席は末席になります。上座には僧侶や世話役代表が座ります。
精進落としに先立って、喪主や親族代表が簡単なあいさつを行います。あいさつは、椅子席の場合も畳敷の部屋の場合も立って行います。
あいさつは、丁寧な言葉で簡単に。また、お開きの前にも短いあいさつをして宴を終えます。料理が残った場合は、使い捨て食品容器などに詰めて持ち帰ってもらいます。
僧侶や牧師、神官などには、前もって「精進落としを行うことにしておりますが、ご同席いただけますでしょうか」と出欠を尋ねておきます。
出席される場合は最上座へ案内しますが、出席を辞退された場合は、還骨勤行や初七日の取り越し法要のあとに別室でお礼を述べ、「お膳料」と「お車代」を差し上げます。
時間はだいたい1時間~1時間半程度にします。遺族だけでなく、世話役や葬儀を手伝ってくれた人も疲れていますし、遠方から来ていただいた方もあるでしょうから、一時間をめどに喪主があいさつをして切り上げます。また、遅くまで引き止めないようにします。
お開きのあと、手伝ってくれた後輩、部下たちに「志」としてお車代程度を渡します。「現金ではどうも」という方には、タクシー券などを。また供物やお菓子やくだものなども分けて差し上げます。
精進落としでは親族がそろっていますので、今後の法要や埋葬式などについての日時、通知範囲などの相談や確認しておくとよいでしょう。
COLUMN
初七日の法要を精進落としの前に行う例が少なくありません。これは、親類縁者が遠方にいる場合や葬儀が友引などに当たって遅れていると、死亡日を含めて七日目にあたる「初七日」が近くなり、慌ただしくなるのが理由です。初七日の法要を取り越して行うときは、還骨勤行と合わせて行われます。