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無宗教の葬儀はどんな形で?


●故人の生前の人柄や生き方にふさわしい演出で  

 
 宗教的な色彩を消した葬儀や告別式を行う例が増えていますが、その多くは故人の遺志によるところが多いようです。

 葬儀は、そもそも遺族を中心に故人と親しかった人が別れを惜しむものですから、宗教色がない葬儀だけにさまざまな演出を考えることができます。故人の人柄や生き方、趣味などを考慮して、それにふさわしい式次第や演出を考えるとよいでしょう。

 多くの場合、祭壇は故人の遺影とその周りを花で飾ってしつらえ、故人の業績や一 生をほうふつとさせる品などがあれば飾ります。友人や知人が司会をつとめるのが一般的です。

 式次第は、故人の経歴や功績などを紹介し、親交のあった人のなかから代表が弔辞を述べます。友人や知人の追悼の言葉や弔電の披露のあと、遺族の代表があいさつをします。

 故人の生前の声やビデオなどを流して、故人を偲ぶこともみられ、音楽などで雰囲気を盛り上げるのもよいでしょう。また告別式では、参列者が献花をするのが一般的になっています。

●無宗教葬儀の祭壇(例)
遺影を生花で囲みます。白い花を中心に故人の好きだった花にします。


COLUMN

新しい葬儀のあり方を考える市民グループ
 
 近ごろは近親者だけで「お別れ会」をし、火葬に付したあと知人・友人などに通知して生前の交誼に感謝する葬送の形が増えつつあります。これは「自分の死後は自分で決めたように葬ってほしい」という人たちの遺志を尊重したもので、信仰の自由や家制度にとらわれない新しい葬儀のあり方を示しています。

 現在、こうした動きは市民グループを中心に展開され、「二十一世紀の結縁と葬送を考える会」「もやいの会」「りびぃんぐ ういるす」といったグループが活動しています。たとえば「もやいの会」の例でいえば、生前に自分の葬儀のあり方(演出)を決め、会に登録、委任し、死亡後に依頼された人もしくはグループの手によって葬られるというもの。業者主導の葬儀ではなく、新しい葬儀のスタイルとして今後注目されます。


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