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正月飾りは、いつごろ、どんなものを飾るの?

現代風のアレンジを取り入れて暮れのうちに飾る

お正月の行事は、年神を迎えて祀るのが基本の精神。最近では、ムードを高めるインテリアとしての効果のほうが大きいようですが、もともとは、そんなお正月の行事のためのものでした。飾る時期は暮れのうちが原則。二十九日は「苦立て」、三十一日は「一夜飾り」になるといって忌む風習もあるので避け、二十八日か三十日に飾るのがしきたりです。

門松は家庭の環境に合わせて選ぶ

門松は、神が宿る寄代で、一般的には松の木を使って竹や梅をあしらう地方が多く見られますが、地方によって素材や形もさまざまです。現在では、伝統的な門松はスペース上の問題や門とのバランスもあるので、門柱や玄関の両脇に松の枝を、現代風に松飾りのリースなどをつくって飾る程度で十分でしょう。いずれにしろ、通行の邪魔にならないよう各家庭の環境に合わせて、大きさやデザインを工夫することが大切です。

神の宿る場所や入り口にしめ縄、しめ飾りを

しめ縄は周囲の汚れを断つ神聖な場所に張るもの。神の在所である神棚は、新しいしめ縄に張り替えるようにします。しめ飾りや輪飾りも、古い年の悪や不浄を祓い清める意味があります。ですから、神の宿る、場所や各神の領域の入り口、つまり玄関や床の間、仕事場、台所などに飾ります。

床の間がなければ家の中心に床飾りを用意する

床飾りは、もともと神を祀る場所である床の間の飾りです。中央上部にしめ飾りを掛け、お正月らしい図柄や字句の掛け軸を掛けます。中央には鏡餅、その上手(右側)に屠蘇器、下手には花を活けますが、屠蘇器の代わりに香炉や置物を置いてもかまいません。床の間がない場合は、家の中心となる場所に正月飾りをすればいいでしょう。この場合、掛け軸の代わりに明るい感じの絵や舞扇など、その下に鏡餅、ミニチュアの門松や盆栽風の松飾り、干支にちなんだ置物などを置いても、お正月らしい雰囲気が出るのではないでしょうか。

しめ飾りや輪飾りをした場所に鏡餅を供える

神様へのお供えである鏡餅は、しめ飾りや輪飾りを飾った場所には必ず供えます。まず、三方に半紙二枚を十字に交差させて敷き、裏白というしだの葉を四隅に向けて置きます。その上に鏡餅を供え、橙をのせますが、地方によっては昆布やほんだわら、干し柿など山海の産物を飾りつけて供える風習もあります。床の間以外の場所へは、半紙の上に餅を置いたり、三方代わりに白木の盆や杉板などを使ってもいいでしょう。


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