冠婚葬祭Q&A マナー辞典 > 祭事のマナー > 祭事のマナー > 年賀状の書き方は?

年賀状の書き方は?

交友関係を改めて確認する年に一度の機会


本来、年賀状は正月に直接年賀に伺えない遠方の方に送る年頭のあいさつ状。しかし最近では、正月に会うことがわかっている方にも年賀状を出す傾向にあります。さらに、元旦に届くためには暮れのうちに投函しなければならないのが現状のため、ますます形式的になっていく傾向です。その反面、グリーティングカードとしての意味合いが強くなり、親しい人やお世話になる人、あるいは旧知の人などに近況報告や抱負を語り、無事を確認し合うという新しい楽しみが加わってきたのも事実。年に一度、交友関係を改めて確認するためにも、年賀状は楽しんで書くようにしたいものです。書き方は、はじめに新年を祝う言葉である「賀正」や「謹賀新年」など、次に「旧年中はお世話になり…」と、旧年中の交誼に対する感謝を述べます。そして、新しい年の親交を願って「今年もよろしく…」といった言葉が続き、最後に先方の幸せを祈る言葉でしめくくります。相手によっては近況報告や家族の状況、今年の抱負などを盛り込み、書き方や言葉使いにその人らしさが感じられるような年賀状になれば、より一層心がふれあう内容になるでしょう。

印刷の場合も、手書きの一筆を添える心遣いを

とくに避けるべきことは、夫の公的な立場の賀状に妻が自分の名前を記して出すこと。こうした公私混同のあいさつは逆効果になるだけです。また、自分と相手の関係にも注意を。目上の方に対しては、年頭のあいさつにふさわしく威儀を正す必要があるでしょうし、親しい間柄なら親近感のあふれる内容にしたいものです。本来ならば、一人ひとりに心を込めて書くべきですが、数が多い場合には印刷するのも現在の傾向です。ただし、この場合には、決まり文句だけを印刷し、余白にひと言でも自筆でメッセージを添えるような工夫と心遣いを。

COLUMN
前年に不幸があった場合の年頭のあいさつ
前年に家族を亡くした場合には、その家の新しい年神が宿らないとされているため、正月飾りやお供えも不要。表向きには「おめでとう」という祝いの言葉を避けるのがしきたりですので、年賀状も出す必要はありません。一般的には、十二月中旬までに年賀欠礼のお詫びのあいさつ状を出すようにします。文面には、誰がいつ亡くなったかを簡単に記し、年始のあいさつを控える旨を記します。また、年賀欠礼のあいさつ状の代わりに、あるいは年賀状をいただいた方に、松の内が過ぎてから寒中見舞いとしてあいさつ状を出してもいいでしょう。


このページのトップへ